久しぶりの母からの電話は

母は八十九歳。

相当耄碌してきて、自分の居場所さえわからない昨今である。

昨日会ったばかりだが、そのことはもう忘れているはずである。

あっちから電話してきたのは久しぶりだ。

その内容は、義母の法事のことを気にしていた。

確かに来月が命日であるが、そんなこと話題になるはずもない。

それを、なぜこのタイミングで思い出したのか。

今日は彼女の孫である私の次男が面会に行ったので、

脳が活性化して、

脳の奥にしまっていた記憶を引き出したのかもしれない。

不思議なことが起こるものだ。